独占取材!平田広明、朗読を語る

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【THANATOS】や【だれが子猫を切り抜いた?】など、このところ朗読や朗読劇をやる機会が多くなっている平田さん。【The ONE】【葵上】の公演を前に、朗読に対する思いや朗読の魅力を伺ってみましょう!…って誰が伺うの?



ー最近、朗読する機会が増えた様に思いますが?


平田・
かなり以前からナレーションや朗読に興味を持っていました。
俳優の仕草や表情などのビジュアルに頼らず、言葉の持つ力やリズム、温度の様なものだけを大切にしてメッセージを伝える朗読という手法は、シンプルな故に難しく、その分とても遣り甲斐のあるジャンルだなと感じました。
声優の仕事はせず、舞台役者だけをやっていたら、朗読の魅力には気付かなかったかも知れません。

ーそれは何故?

平田・
舞台に立つと役者は身体全部を使うでしょ?
情況なり心情なりを全身で表現する。
表情が言葉を補い、言葉が表情を説明する訳です。
無論、舞台装置や小道具なども物語を把握し、展開させていく上で欠かせないアイテムです。
声の仕事の場合でも、海外ドラマやアニメなどは、役者やキャラクターの表情がきちんと描かれていますが、厳密に言うと演じる声優個人の表情ではなく、言葉のリズムも先に作られています。
そういう制約のある中で演じているうちに、もっと他の制約があった場合はどうなんだろうかと思う様になりました。
言葉は自由に使えるけどビジュアル的な表情は一切無い、言葉だけで果たしてどれだけ表現出来るのか、どこまで伝える事が出来るのかと。

ー具体的には?

平田・
これはナレーションなんですが、何かをしながらテレビを観ている時、集中して観ていなくても言葉がスーッと入ってくる事がありますよね。
聞き流しているのに情景がクッキリと浮かぶ。
これはもう言葉の力だと思います。
舞台役者として全身で演じても『なんか意味わかーんなーい』って言われた経験がある身としては『なんじゃコリャ!』と驚く訳ですよ。優れた語り手って凄いですよね。

ー朗読でも同じ事が言えると?

平田・
そうですね、聞き手に想像して貰うという点では芝居よりナレーションに近いと思います。
以前ラジオで朗読をさせて頂いたんですが、これは難しかった。
リスナーに見えるのはラジオのスピーカーだけ、想像の助けになるのは最小限の効果音とBGMだけなんです。
極力聞き手の想像力に委ねる訳ですから、語り手次第では台無しになってしまう。ディレクターから山ほどダメ出しされました。
舞台で朗読した【船弁慶】や【THANATOS】は、衣裳や読み手の表情など視覚による情報が増えますが、その分お客様のイマジネーションを妨げる事にもなります。
決められたビジュアルを提供する事で、ある意味“想像する楽しみ”を取り上げてしまう訳ですから。
しかし衣裳や役者の表情が邪魔という訳ではなく、それらはプラスアルファのオプションという事にして、飽くまでも言葉の持つエネルギーだけで伝えられる様になる事が僕の理想ですね。

ー舞台で朗読する魅力とは?

平田・
観客と一緒になって物語の情景を想像するのが楽しいです。
例えば、

ー長くなりそうなので続きは次回にしません?

平田・
えーっ!じゃまた。





【The ONE】

http://theone.soundtheatre.jp/



演劇ライフ 【The ONE】

http://engekilife.com/play/24257



和の会 トップページ

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ファンプラス 【寺山修司ワールド】

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※写真の葵上のチラシは平田がナビゲーターを務める【宝生流能楽公演・体感する能|葵上 梓の出】のもので、朗読能のチラシではございません。朗読能シアターのチラシはもう暫くお待ち下さい。


Posted at 2013年02月13日 [水] 9:52 | カテゴリー:雑記 |